「売上は伸びているのにお金が残らない」
「銀行との交渉で毎回不安になる」
「資金繰りに追われ、攻めの経営に踏み出せない」
こうした悩みを解決するためには、社長自身が「財務と融資の原理原則」を理解していることが不可欠です。
数字に強い社長は、資金繰りに追われるのではなく、資金を味方につけて会社を成長させます。
本記事では、CFIOが提唱する 「財務×融資の黄金ルール10選」 をご紹介します。
黄金ルール1:利益よりもキャッシュを重視せよ
決算書の利益は会計上の数字にすぎません。
本当に重要なのは「現金がどれだけ残っているか」です。
キャッシュフローを基準に経営を判断することで、黒字倒産を防げます。
黄金ルール2:資金繰り表を常に更新せよ
資金繰り表は経営の生命線です。
最低でも半年先までの入出金を予測し、資金ショートを未然に防ぎましょう。
黄金ルール3:粗利率を死守せよ
売上よりも重要なのが粗利率。
粗利率が1%下がるだけで、資金繰りは大きく悪化します。
毎月の粗利率をチェックし、改善の手を打つことが社長の責務です。
黄金ルール4:借入は「悪」ではなく「戦略」
借入を避ける社長は多いですが、成長のためには融資は必要不可欠です。
重要なのは「どのタイミングで、どの種類の融資を受けるか」という戦略設計です。
黄金ルール5:短期資金は短期で、長期資金は長期で借りよ
運転資金は短期融資、設備資金は長期融資。
資金使途と借入期間を一致させるのが鉄則です。
これを守れば、資金繰りの安定度は格段に増します。
黄金ルール6:銀行に「見える化」された数字を示せ
銀行は「数字に基づいた経営」を評価します。
月次試算表・資金繰り表・経営計画をセットで提出すれば、信頼性は大幅に高まります。
黄金ルール7:節税と融資はトレードオフ
節税を優先しすぎると赤字決算となり、銀行からの評価は下がります。
融資を重視するなら、ある程度の利益を残すことが必要です。
黄金ルール8:部門別損益で強みと弱みを把握せよ
会社全体が黒字でも、一部の部門が赤字なら資金は流出します。
部門別損益で会社の強み・弱みを把握し、資源を集中させましょう。
黄金ルール9:銀行を「味方」にせよ
銀行は敵ではなくパートナー。
数字の透明性を示し、経営計画を共有すれば、銀行は積極的に支援してくれます。
黄金ルール10:財務戦略は資産形成の第一歩
財務を安定させなければ、節税も投資も承継も実現できません。
「会社にお金を残す仕組みづくり」こそが、社長の最優先課題です。
CFIOの視点:財務×融資の黄金ルールを実務に落とす
CFIOのSTEP1では、この「黄金ルール10選」を実務に落とし込むことを目的としています。
- 会計を未来志向に変える(MAS監査・予算管理)
- 融資戦略を設計する(公庫・保証協会・プロパーの使い分け)
- 銀行交渉力を高める(資金繰り表・経営計画を使ったプレゼン)
まとめ
社長が押さえるべき「財務×融資」の黄金ルールは以下の10項目です。
- 利益よりキャッシュ
- 資金繰り表の更新
- 粗利率を死守
- 借入は戦略
- 資金使途と借入期間の一致
- 銀行に数字を見せる
- 節税と融資はトレードオフ
- 部門別損益で強み弱みを把握
- 銀行を味方にする
- 財務戦略は資産形成の第一歩
これらを理解し実践することが、資金に強い会社・成長できる会社への近道です。
経営は「資金繰りに追われるゲーム」ではありません。
「資金を武器に成長を描く戦略」なのです。
